


「せっかくの新築・家づくり、インテリアで絶対に失敗したくない」
「何となくチグハグな部屋になってしまいそうで家具選びがムズい」
家づくりではよくある悩みですが、実はコツさえ押さえれば「統一感のあるインテリア」は誰にでも簡単に手に入れることが可能です。
それは『家具選びに必要な五感』を使ってイメージを高めること!
上記5つのポイントでどれか1つでも、できれば複数を積極的に押さえておくことで、かなり有効的な家具選びが出来るようになります。
少なくとも第六感「イチかバチか」で家具を購入するより、はるかにマシ!
この記事では『家具選びで大切な五感』について、それぞれ詳しく解説。
この記事を読むことで、お洒落なインテリアを作る「失敗しない家具選びのコツ」を押さえることが出来ます!
まず初めに、「家具はインテリアの一部であって、インテリアそのものではない」という点に注意しましょう!
インテリアは「内装」であり、下地工事や仕上げ工事、意匠設計とも大きく関わってきます。
現にインテリアコーディネーターという資格試験においても、建築士試験と同様の設計に関する出題が多くあります。
それに対して家具・雑貨は、レイアウトやディスプレイで整える「調度品」。
手に入れたいインテリアは、家づくりにおける内装プランから既に始まっている!と理解しておくのが大切です。
たとえば「和室」というインテリアスタイルを希望した場合、畳・障子・襖・長押(なげし)・敷居・鴨居・床の間、構成する部材の形状やサイズ、色合いなど、その選定の全てが家づくりに大きく関わってきます。
そこへ配置する座卓や箪笥(たんす)、掛け軸等はあくまで調度品でしかありません。
したがって普通の洋室に和風家具をただ置いてみても、希望する和室インテリアにはほど遠い出来栄えとなってしまうでしょう。
これが「カフェスタイル」や「モダンインテリア」であっても、室内の下地から仕上げを考慮していない家づくりは同じ結果と成り得ます。
いきなり「家全体」ですべての整合性を図ることは難しいかも知れません。
たとえば「書斎」を作りたいとして、それは隣接する間取りとの位置関係とか、オープンなスペースに机を置くのか、個室的なイメージなのかによって、選択したい机や棚も変わってきます。
逆に「お気に入りの家具をどうしても配置したい、だからこういう間取りでこんな内装にしたい!」といった考え方も十分あり!
家づくりにおけるインテリア計画では、全体と個別のバランスの調和がとても難しいので、まずは取り組みやすい部屋のイメージから着手してみるのもおすすめです!
設計とインテリアは同時進行であり、インテリアは家づくりの終盤「家具選び」に直結します。
失敗しない家具選びで大切なことは『五感』をフル活用すること。
要家具選びで大切な五感①
カタチに一目ぼれして買ってしまう家具もあるほど、家具の形状デザインは重要です。
家具のデザインは、まず直線的か曲線的かの「形状の線的要素」で区分し、それに重厚感や繊細感といった「部材密度の印象」を掛け合わせて分類すると、思考がとてもすっきり!
同一の組み合わせで家具を選ぶのが理想ですが、現実的にはなかなか難しい場面もあります。
そんな時は「形状の線的要素」で揃えるか、「部材密度の印象」で揃えるかだけでも決めておけば、ひとまず整った印象を保つことが可能です。
しかし、上記要素が1つも一致しない「①直線的×重厚感」の家具と「④曲線的×繊細感」の家具を混在させたり、「②直線的×繊細感」の家具と「③曲線的×重厚感」の家具を混在させると「ちぐはぐ」な部屋になりがち。
これさえ覚えておけばOKです!
要家具選びで大切な五感②
椅子であれば座り心地であったり、机であれば書き心地の様に、従来の「五感(視・聴・嗅・味・触)」を用いて自分にとって適性なサイズであるかを推し量るのは当然必要。
ここではさらに一歩踏み込んで、
「部屋の広さに合っているか?」で家具を選ぶよりも、「家族の用途に合ったサイズであるか?」で検討する重要性を追記します。
こういった用途で使いたい、だからこの大きさの家具が必要だ、という順序が合理的であり、さらに近い将来(子どもの成長など)も含めて検討するのがベスト!
また、家具を置いた残りのスペースについてのサイズ感も大事。
つまり道具としてのサイズ感と、空間としてのサイズ感の両方で家具の検討を進めると、大きな失敗を回避できます。
インテリア上級者はみんな、「余白」の使い方がとても上手なことを思い出せばOK!
要家具選びで大切な五感③
ごちゃごちゃとした印象の部屋に共通する原因は「雑色」であること、そしてお洒落な部屋に共通するのは「色使い」を絞っていることです。
使う色はキーカラーごとに厳密に設定しましょう!
通常の新築の流れであればベースカラーは建築時に配色され、メインカラーやアクセントカラーは「後付け」ですが、家づくりにおけるインテリア計画は結局、最初からずっと始まっているということ。
なお、柄ものアイテムは1つ以下にしておく事がおすすめで、さらに柄の中にある1つの色と他の家具の色が一致してると統一感を保てます。
また、同色であっても色のトーンが違いすぎると別の色に見えたりもするので注意が必要。
アンミカさんの名言。
「白って200色あんねん!」を思い出せばOK!
要家具選びで大切な五感④
家具のカタチや色が好みだとしても、何で作られているかによって「質感」による印象がだいぶ違うものになります。
質感で選ぶ際のポイントは「何にこだわるか」の一点で考えると便利!
インテリアの統一性は、こだわり感の統一!
それぞれの材質によって異なる質感までも楽しむことが家具選びのコツです!
家具の大部分を占める「木」には様々な種類と用途に合わせた加工があります。
無垢材は切り出したままの板材や角材で、最も自然な木目や風合いを楽しめる高級品であり、集成材は複数の木材を断面的に組み合わせて接着させた、綺麗な表面仕上げの物。
合板は薄く切った木材を貼り合わせたもので、ベニヤ板や化粧合板として、主に家具の裏側や内側で多く採用されています。
etc…ラバ―ウッド、アルダー、スギ、ヒノキ、ケヤキ、ナラ、他。
ソファやカーテン、クッションなど布生地が使われた製品はすべてファブリック商品と総称されます。
洗える素材と洗濯機では洗えない素材とがあるので、食べこぼしなどで汚してしまった場合にはすぐに拭き取る対処が必要。
透明性があって軽くて丈夫なプラスチック系は、成型が容易で着色性も高いため「安価に大量に均質」な製品をデザインできる家具の材料として欠かせないものです。
ただし、使用される割合が大きいほど「味気ない」「安っぽい」といった印象になりがちなので注意が必要。
金属系は加工仕上げによって印象が大きく変わり、輝きを高めるクロムメッキ加工や、マッド感を出すツヤ消し加工、上質な使用感を演出するアンティークゴールドメッキ加工等があります。
また塗装仕上げでは、保色性や耐久性の高いメラミン樹脂塗装や、より高級感に溢れるアクリル樹脂焼付塗装などがあるので、家具の用途に合わせて上手にチョイスしたいところ。
動物から剥いだ「皮」はそのままでは腐ってしまうので、なめして「革」にします。
クロムなめしは耐水性に優れ手入れが簡単、着色加工もしやすく、安価に大量生産が可能なので家具用レザーの大半を占めますが、革独特の経年劣化の風合いを楽しむものではありません。
タンニンなめしは、長期間の手間をかけて丈夫で固めの仕上がりになる工法で、使い込むほどに色艶の変化を楽しめるものの、手入れが不可欠な高級家具に多く採用される革素材。
さらに両方の技術を使う「コンビネーションなめし」もあります。
etc…エナメル革、ベロア革、毛皮、型押し革、染料仕上げ、顔料仕上げ、染料顔料仕上げ、他
要家具選びで大切な五感⑤
家具を配置するにもコツがあって、売り場で個別・単体だけを見て買い足すと失敗する可能性は大きいようです!(この記事を書く筆者の体験談)
そこで、思いつく限り「家具の配置のコツ」をまとめてみました。
家具選びの場面では、『部屋のどこに、どんな用途で、どんな形・色・材質の家具を置けば、暮らしがどうなるか!?』という配置感覚を中心に考えることで失敗を防ぐことが出来ます。
売り場で見る家具は小さく見える!ってことを覚えておけばOK!
家づくりで情報収集を始めると、インテリアや家具における「スタイル」や「テイスト」、「テーマ」といった言葉をよく聞きますが、正直、何がなんだかよく分かりません。
なぜなら私たちにとってそんな定義は、個人の自由でしかないから!
とは言っても一応、共通言語と成り得そうな考え方を以下にまとめてみました。
様々なテイストを混在させても上質な空間が創れるインテリア上級者もいますが、なにせ主観的な話なので、まずは自分の好きなテーマを1つに絞って、そのテーマにあった家具を選ぶのが無難。
統一感のあるインテリアとするには、部屋のテーマを決めて、そのテーマに合った家具を揃えるのがセオリーです。
家具選びインテリアテーマ①
畳や障子、床の間と言った和室や、土間、縁側、続き間などの日本古来の伝統的な住空間に、現代的に洗練されたインテリア・家具を調和。
銘木を用いた老舗ブランドで統一できれば、直線的にも曲線的にも、あるいは重厚感も繊細感も、あらゆる家具のミックスを上品に受け入れてくれるのも和モダンならではの特徴です。
家具選びインテリアテーマ②
非日常感を演出する自然素材に囲まれた癒し空間は、バリ島やプーケットの南国リゾートのような「開放的でラグジュアリー」な雰囲気。
家具選びのポイントを直線的か曲線的かで決めたら、ソファには重厚感、その他の家具には繊細感を併せて特別な空間を創りたいです。
家具選びインテリアテーマ③
外観スタイルで特徴的な印象もありますが、フランス・プロヴァンス地方に由来する石畳やレンガ、木材などナチュラルな風合いを楽しむインテリア。
家具選びのポイントは、白を基調とした壁や天井に梁や柱の木目と同調するカラーリングで、アクセントにはグリーンやレッドの光沢ある革製品がよく映えます。
家具選びインテリアテーマ④
それまでは技術的に直線的な家具が主流であった1950年代、アメリカでデザインされたカラフルでポップな曲線的フォルム。
家具のカテゴリとして明確にイームズ夫妻やエーロサーリネン、ジョージネルソンなどのデザイナー名が付随しているところも特徴的な家具です。
家具選びインテリアテーマ⑤
コンクリート打ちっ放しの倉庫や、レンガ造りのアパートをリノベーションして構築されてきた経緯のあるニューヨーク州郊外のブルックリンを発端としたスタイル。
良く似合う家具のカラーリングには「黒」や「こげ茶」などのダークカラーが効果的で、骨太なフォルムと相まって独特の落ち着いた雰囲気を作ります。
家具選びインテリアテーマ⑥
カラっとした太陽の陽ざしとビーチを感じさせてくれるカリフォルニアスタイルには、ラフな素材感と優しい使用感のあるレトロで古材風な家具が良く似合います。
一見、簡単に真似できそうにも思えますが実はインテリア上級者向きで、突き詰めると本物の作り込まれた家具や、一点物のヴィンテージで揃えるのが難しく、引き算のバランス力が必要となるテーマ。
家具選びインテリアテーマ⑦
定義は幅広いですが、クールで近代的な印象を支える根幹にあるのは直線的で繊細感のある家具。
白・黒・グレーを基調としたスタイリッシュモダンや、明るい木目が印象的なナチュラルモダンなど派生も豊富で、家具選びの王道としては他のテイストをソフトに混在させるのがポイント。
▼モダンなオーベルソファの使い心地はおすすめ!
家具選びインテリアテーマ⑧
IKEAでお馴染み、スカンジナビア半島発祥のアースカラーが特徴的なインテリアスタイルには、脚付きの家具がよく似合います。
また、クッションやラグなどファブリックも同系統のスタイルとなるので、インテリア・家具として総合的なコーディネートが必要。
▼北欧インテリアに最適なダイニングテーブルを紹介!
家具選びインテリアテーマ⑨
工場や工業製品から連想される無機質な素材のむき出し感に溢れ、クールな空間の中にも温もりを感じられるインテリアテイストです。
家具選びでは無骨で直線的なフォルムと素材感で統一が図りやすく、ミッドセンチュリーやブルックリンからのチョイスも相性バツグン。
▼インダストリアルなインテリアの作り方はこちらで解説。
家づくり終盤の家具選びでは、実際にたくさんの家具を見て触ってきた経験が必ず活かされるので、時間に余裕のある内に是非あちこち見て回って欲しいと思います。
見た目はお洒落な家具・雑貨屋さんでも、実は工務店が運営しているというパターンが結構あるので、家づくりは様々なところからヒントが得られます。
▼おすすめのインテリア・雑貨ショップはこちら!
家具の店外展示イベントでは、ふだん量販店ではなかなかお目にかかれない高級なラインナップを割安にゲット出来たりするので、催事日程のチェックも忘れずに!
▼家具メッセバザールで購入した体験談はこちらで報告。
家づくりは住み始めた後も続く!というのもアリで、「ここは後々、DIYで自由にしたいスペース!」なんて空間をとっておくと、ライフスタイルも活き活きします!
▼DIYで簡単に一枚板の飾り棚を作った記事はこちら。
家づくりでは気を張る場面と、そんなに気取らなくても良い場面があるので、予算の掛け方を突き詰めるためにもインテリア量販店の小まめなチェックは不可欠!
▼ニトリ「コンビ3」を取り付けてみた記事はこちら。
インテリアとは「部屋作り」に留まらない、「家づくり」そのものでもあります。
そんな家づくりの終盤で、いよいよ空間の仕上げを彩るのが家具選び。
『家具選びで大切な五感』をフル活用して、失敗しないインテリアを目指しましょう!
それにしても、短期間に何でも即決するには勇気が要ります!
家づくりや家具選びは大金のかかる話なので、もっと慎重になってじっくり検討してみるべき。
ただし、見たものや訪れたお店、気になった家具やテイストについては忘れないよう、絶対にメモしておきましょう!
『家づくりノート』を作ろう!
家づくりは長期戦!
まずはスロースタートで、じっくり検討する期間が大切です。
『家づくりノート』を作れば、
家族でイメージを共有しながら打ち合わせを進めることが可能!
▼家づくりノートの作り方をとことん解説!
それではぜひ、楽しいライフスタイルを !
To Be Continued …