「家を建てるって、建物の費用だけじゃないの!?」
「設備も仕様も贅沢しなかったのに、何でそんなに別のお金がかかるの!」
選んだ土地によっては、こんな場面も十分に想像つきます。
家を建てる以前と、家を建てた以後に必要となる費用、それが「付帯工事費」です。
家を建てる以前の範囲で言うと、選ぶ土地次第でほとんど費用が掛からない場合と、多額の費用がかかる場合とがあります。
家を建てた以後で言うと、エクステリア・外構の趣味趣向でいくらでも金額が上下します。
この記事では、家づくり・注文住宅における見積書で本体工事費とは別にかかる「付帯工事費」について解説。
この記事を読むことで、予想だにしない出費に悩まされることなく、事前に確認しながらの家づくりが出来るようになります。
注文住宅の見積書「付帯工事」の内訳比率は約20%!
付帯工事とは見積総額のおよそ2割を占める本体工事のそれ以外に該当する工事を指します。
例えば地盤改良であったり、外構工事などがこれに該当。
具体的には外構フェンスやカーポート、玄関アプローチ、庭の植栽など、居住空間を造る本体工事とは別に必要となる工事です。
また、屋外給水や屋外照明などの工事もこの範囲に含められます。
さらに居住空間ではあるものの、カーテンやブラインド、照明器具など、二次架装品と呼ばれる商品代や取付工賃を付帯工事に含める場合も。
住宅会社によって対象や範囲に差があります。
▼本体工事費についてコチラの記事で解説!
▼諸経費についてはコチラの記事で解説!
注文住宅の見積書「付帯工事」の内訳は約8項目!
付帯工事費は総額のおよそ2割を占める、住宅建築工事に密接に関係した範囲の工事です。
状況や環境、或いは施主の要望によって発生する工事なので、全てに適用される訳ではありません。
付帯工事 01
解体・整地工事
解体・整地工事とは、既存の建物の解体や伐採工事と、その後の整地作業を指します。
既に宅地として整備されている土地であれば当該工事は発生しません。
付帯工事 02
地盤改良工事
軟弱地盤である場合、地盤改良事業が必要になります。
思いのほか状態が良ければ改良土+ベタ基礎程度で解決できる場合もありますが、元々沼地や田んぼと言った土地の場合には、強固な支持層まで届く杭を打ち込まなくてはならない事もあります。
付帯工事 03
配管敷設工事
当サイトの別記事「注文住宅の見積書|本体工事費の内訳項目と比較検討ポイント」の「17.給排水衛生設備工事」で記載した、①給水管引込工事と②屋外給排水工事がこれに該当します。
宅地として住宅を建てる以前の工事であり、この工事が済んでいないと建物の給排水設備工事が出来ません。
費用は現況によって大きく異なります。
例えば土地に高低差があったり、元の本管がやたら遠い所にあったりすると、200~300万円といった単位でお金が発生します。
また、元の本管がアスファルト道路の下に埋設されていたりすると、その掘り起こし作業と復旧作業も追加されます。
ここで余計なお金が掛からない様にするには、土地選びや宅地選びの段階から注意深く検討しておく必要もあり、どうしても気に入った土地であれば、現状の本管設備の状況をしっかりと確認しておく事も重要です。
付帯工事 04
屋外電気工事
建物外部に取り付けられる照明や、庭や外構、エクステリアに設置される照明、電気配線の工事です。
後付けでも良い部分は後々DIYで取り付けても良い範囲もありますが、配線をしっかりと地中や構造物内に隠したい部分においては、事前に工事に組み込んでおかなければなりません。
また、屋外へ取り付ける照明器具は防雨型でなければならないので、一般的に価格が高めな商品が多いのも特徴です。
付帯工事 05
外構工事
フェンスや門扉、庭やアプローチ、カーポート等の駐車場など、エクステリア全般における工作物の工事を指します。
屋根や外壁と同様に外部へ向けて施主の趣味趣向が大きく反映されるポイントでもあります。
どうしても建物本体に予算を取られて後回しになりがちですが、ある程度のところまでは本体工事と一緒に決めておかないと、費用が割高になってしまう傾向もあります。
付帯工事 06
造園工事
造園工事とは「庭」を作る工事です。
日本庭園に限らず洋風な庭や、芝生張りについても造園に含まれます。
付帯工事 07
照明器具
照明器具の全部、或いは一部が、本体工事とは別の計上になる場合もあります。
特に施工サンプルの少ない希少な照明器具をチョイスした場合など、その住宅会社の標準仕様ではない照明器具を選ぶと本体工事費の外に出される傾向にあります。
付帯工事 08
カーテン、ブラインド
新築ではカーテンやブラインドもこの機会にオーダーで新調するという方も多いです。
その際、家具量販店で見かける商品とは異なったデザインや機能性の高い豊富な種類から選ぶ事になりますが、とても高額です。(30坪4LDKでおよそ25~30万円程度)
まとめ:付帯工事費って何?おさえておくべき要点!
家づくりでは様々な費用がかかります。
どうしても必要なものから、これはコストダウンできたんじゃないかと思うものまで、家自体とはまた別にかかるお金がたくさん!
土地探しや住宅会社の選定に際しては、この点を踏まえておくだけで予算計画に大きな差が出てきますね。
ただし!
情報収集で得たせっかくの知見は家族や住宅会社と共有できないと、「言った・言わない」のトラブルの可能性も!
したがって、しっかりとメモを取って共有することで、有意義な家づくりを進めましょう!
『家づくりノート』を作ろう!
家づくりは長期戦!
まずはスロースタートで、じっくり検討する期間が大切です。
『家づくりノート』を作れば、
家族でイメージを共有しながら打ち合わせを進めることが可能!
- 要望や方向性の整理
- 資金計画
- 住宅会社選び
- 土地探し
- 間取り・仕様の比較検討
- 家づくりの希望条件、考え方を整理
- 家族で住まい方のイメージを共有
- 日程や期日など共有スケジュールを確認
- 住宅会社へ明確に伝えやすいくなる
▼家づくりノートの作り方をとことん解説!